田舎の長男で空き家を相続するんだけど、民泊にしてみようかな?
民泊の運営を始めるにはどうすれば良いのかな?
民泊ってそもそもなんだろう。ゲストハウスと違うのかな?
こんな悩みはありませんか。
この記事では、田舎の空き家を民泊にする方法について詳しく解説します。
また、空き家を民泊にするメリット・デメリットや民泊にする以外の活用方法もあわせて解説しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
田舎の空き家を価値ある資産にしていきましょう。
筆者のおすすめは、まず空き家の価値を知ることです。
空き家の適正な価格を知ることができれば、売却や賃貸を含めた活用方法の選択に役立ちます。
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まずはあなたの空き家の価値を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。
民泊とは?魅力や特徴は?
民泊は、宿泊施設の一種であり、ホテルやリゾートとは異なる、独自の魅力を持つ宿泊施設です。
純粋な旅行だけではなく、地域との交流を求めて泊まる人や、ワーケーションのために泊まる方、海外からの旅行者もいて、個性豊かな旅行者が集まることが多くなっています。
後述しますが、ゲストハウスとは似て非なるもので、適用される法律等が違うのでその点は要注意です。
順番に解説します。
手頃な宿泊費
民泊の宿泊料はホテルやリゾート施設と比較して安価な傾向にあります。
相場ではその地域のホテルの半額程度です。
安価な宿を求めている人の良い選択肢となり得ます。
運営者としては、安価な宿泊費とはいえ立派な収益となります。
地域の魅力を体験できる
民泊に泊まることを検討している人は、地域の魅力を体験したいと思っている方も多いです。
実際、民泊を運営している方が地元の人しか知らない穴場を案内するなど、地域の魅力を味わうことができる企画は人気があります。
運営者としては、地域の魅力を伝えることで地域の活性化に貢献できます。
旅仲間との交流ができる
民泊は旅行者が新たな仲間と出会い、交流を深める絶好の場所となります。
共有スペースでのカジュアルな会話から始まり、観光地へ同行したりすることなど、さまざまな形で交流が生まれます。
これらの体験を提供することで、民泊は旅行者にとって忘れられない場所となり、運営者としては、リピーターを増やすことにつながります。
国際交流ができる
海外からの旅行者はより安価な宿を求めていたり、よりディープな日本を感じたいというニーズを持っていたりします。
観光庁の調査によると、2023年の訪日外国人は約2500万人であり、海外は日本よりも民泊が一般的というのも手伝って、宿泊先の選択肢として民泊を選択する海外からの旅行者は少なくありません。
異なる文化や価値観を持つ人々との出会いは、旅をより豊かで刺激的なものにします。
また、一緒に過ごす時間を通じて、互いの国や地域の理解を深めることもできます。
運営者としては、海外からの旅行者がSNS等で民泊を紹介してくれて、思わぬ大流行りにつながるかもしれません。
空き家で民泊を始める方法
空き家で民泊を始める場合の選択肢は複数ありますが、「住宅宿泊事業法」に基づいて始めるのがおすすめです。
理由は、法的な手続きが一番簡単だからです。
別名「民泊新法」とも呼ばれる「住宅宿泊事業法」は、急速に増加する民泊へのニーズに対応するとともに、一定のルールを定めて健全な民泊サービスの普及を図ることを目的として2018年6月に施行された法律です。
住宅宿泊事業法に基づいた場合、年間提供日数が180日を上限として民泊を実施できます。
民泊とゲストハウスでは、適用される法律が違います。
民泊は主に「住宅宿泊事業法」、ゲストハウスは「旅館業法(簡易宿所)」が適用されます。
それぞれ営業を始めるために必要な法的手続きが違うので注意が必要です。
なお、「住宅宿泊事業法」に則って住宅宿泊事業を実施する者に対して以下の要件や義務付けを定めています。
- 都道府県知事等への届出
- 家主居住型の場合は、住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置(衛星確保措置、宿泊者に対する騒音防止のための説明、近隣からの苦情への対応、宿泊者名簿の作成・備付けなど)
- 家主不在型の場合は、上記措置(標識の掲示は除く)を住宅宿泊管理業者に委託すること
勝手に始められるわけじゃないんですね。
家主不在だと、業者に委託しないといけないんだ。少し大変そう・・・。
空き家で民泊を始める5ステップを解説します。
観光庁の資料を参考にさせていただきます。
田舎の空き家で民泊を始める方法は以下の通りです。
- 事業計画
- 設備要件の確認
- 都道府県知事への届出
- 宣伝
- 開業
順番に解説します。
正直、結構大変なので僕は諦めました・・・。
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事業計画
民泊を始める最初のステップは、コンセプトの決定です。
ターゲットとするゲストを明確にして、個性を決めていきます。
例えば、ワーケーションを目的としたフリーランス向けや、学生の合宿向けなど、コンセプトのアイデアは多岐にわたります。
コンセプトを考えることは、民泊が提供する体験と直結しています。
適切なコンセプトを設定することで、民泊は独自の価値を提供し、競争力を持つことができます。
コンセプトをしっかり考えて決めることは、民泊の成功に重要な要素の一つです。
また民泊の運営には、明確な予算計画と資金調達が必要です。
初期投資、運営費、維持費など、必要な費用を詳細にリストアップしましょう。
また、資金調達の方法も考える必要があります。
自己資金、銀行からの融資、クラウドファンディングなど、さまざまな選択肢があります。
適切な予算計画と資金調達の戦略は、民泊の成功にとって重要な要素です。
事業計画をしっかりと立て、資金の準備をしましょう。
これが民泊運営の基盤となります。
設備要件の確認
民泊ポータルサイトを参考にさせていただきます。
最低限、「台所」「浴室」「便所」「洗面設備」の設備が必要です。
これらは必ずしも1棟の建物内に設けられている必要はありません。
同じ敷地内の建物を使用する権限があり、各建物に設けられた設備がそれぞれ使用可能な状態であれば大丈夫です。
またこれらの設備は、必ずしも独立しているものである必要はなく、一つの設備に複数の機能があるユニットバス等も認められます。
また、これらの設備は、一般的に求められる機能を有していれば足ります。
例えば、浴室については、浴槽が無くてもシャワーがあれば足り、便所については和式・洋式は問いません。
普通の家であれば、あまり気にする必要はありませんね。
都道府県知事への届出
住宅宿泊事業に則って民泊を経営するには、届出書に必要事項を記入の上、必要な添付書類と合わせて、住宅の所在地を管轄する都道府県知事等に届け出る必要があります。
届出書類の詳細は、民泊ポータルサイトをご確認ください。
個々の自治体で定められている条例、届出に関する相談は、自治体の窓口にお問合せください。
宣伝
事業計画で決めたターゲットに効果的にアプローチできる手法で民泊を宣伝しましょう。
例えば、ワーケーションをするフリーランス向けであればwi-fi設備や快適な作業環境を全面に押し出したり、外国人向けでしたら、日本の伝統を感じられる写真や、多言語によるwebサイトやSNSでの発信が必要でしょう。
媒体としては、airbnbは国内外問わずユーザー数が多くとても有名なので、掲載は必須でしょう。
予約に関するやりとりもairbnb内で行うことができます。
開業
初めての予約が入ったら、いよいよ開業です。
運営者自身との交流も次のお客さんにつながる大切な要素なので、頑張りましょう!
ここまで辿り着くのは大変だけど、初めてお客さんから予約が入ったら嬉しいでしょうね。
民泊事業者の業務
民泊事業者の実際の業務を解説します。
主に以下の通りです。
観光庁の資料を参考にさせていただきます。
- 宿泊者の衛生の確保
- 宿泊者の安全の確保
- 外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保
- 宿泊者名簿の備付け等
- 周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明
- 苦情等への対応
- 都道府県知事等への定期報告
- 標識の掲示
順番に解説します。
お客さんをもてなすだけじゃないんですね。
宿泊者の衛生の確保
以下の措置を施し、宿泊者の衛生の確保を図ります。
- 各居室の床面積について、宿泊者 1 人当たり 3.3平方メートル以上を確保する
- 定期的な清掃、換気を行う
届出住宅の設備や備品等については清潔に保ち、ダニやカビ等が発生しないよう除湿を心がけ、定期的に清掃、換気等を行う必要があります。
寝具のシーツ、カバー等直接人に接触するものについては、宿泊者が入れ替わるごとに洗濯したものと取り替える必要があります。
宿泊者の安全の確保
以下の措置を施し、宿泊者の安全を確保する必要があります。
- 非常用照明器具を設置
- 避難経路を表示
- 火災その他の災害が発生した場合における宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置
外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保
以下の措置を施し、外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保を図ります。
- 外国語を用いて、届出住宅の設備の使用方法に関する案内をすること
- 外国語を用いて、移動のための交通手段に関する情報を提供すること
- 外国語を用いて、火災、地震その他の災害が発生した場合における通報連絡先に関する案内をすること
- 外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保を図るために必要な措置
宿泊者名簿の備付け等
正確な記載を確保するための措置を講じた上で宿泊者名簿に次の項目を記載する必要があります。
- 宿泊者の氏名、住所、職業及び宿泊日
- 宿泊者が国内に住所を有しない外国人であるときは、その国籍及び旅券番号
次のいずれかの場所に宿泊者名簿を備え、3年間保存し、都道府県知事から要求があったときは、提出しなければなりません。
- 届出住宅
- 住宅宿泊事業者の営業所又は事務所
宿泊者名簿を電子データで作成、保管する場合、紙で出力可能な状態にする必要があります。
周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明
宿泊者に対し(外国人に対しては外国語を用いて)、書面の備付けその他の適切な方法により説明する必要があります。
- 騒音の防止のために配慮すべき事項
- ごみの処理に関し配慮すべき事項
- 火災の防止のために配慮すべき事項
- その他届出住宅の周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項
苦情等への対応
周辺地域の住民からの苦情及び問い合わせについては、適切かつ迅速にこれに対応する必要があります。
深夜早朝を問わず、常時、応答又は電話により対応する必要があります。
宿泊者が滞在していない間も、苦情及び問合せについては対応する必要があります。
誠実に対応することが必要であり、例えば、回答を一時的に保留する場合であっても、相手方に回答期日を明示した上で後日回答する等の配慮が必要です。
滞在中の宿泊者の行為により苦情が発生している場合において、当該宿泊者に対して注意等を行っても改善がなされないような場合には、現場に急行して退室を求める等、必要な対応を講じることとします。また、住宅宿泊管理業務の委託を受けた住宅宿泊管理業者が退室を求める場合には、宿泊契約の解除の権限を予め委託者から得ておくこと必要となります。
苦情及び問合せが、緊急の対応を要する場合には、必要に応じて、警察署、消防署、医療機関等の然るべき機関に連絡したのち、自らも現場に急行して対応することが必要です。
都道府県知事等への定期報告
住宅宿泊事業者は、届出住宅ごとに、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び12月の15日までに、それぞれの月の前2月における、次に掲げる事項を知事(権限委譲している市区においては、その市区長)に報告する必要があります。
- 届出住宅に人を宿泊させた日数
- 宿泊者数
- 延べ宿泊者数
- 国籍別の宿泊者数の内訳
標識の掲示
届出住宅ごとに、公衆の見やすい場所に、下図のような標識を掲示する必要があります。
空き家で民泊を始めるメリット
空き家で民泊を始めるメリットは主に以下の3点です。
- 宿泊料を得ることができる
- 「特定空き家」に指定されない
- 地域の活性化に貢献できる
順番に解説します。
宿泊料を得ることができる
空き家を民泊にしたいと思っている人は、自分の持つ資産を使って少しでもお金を稼ぎたいという人が多いと思います。
空き家という資産を民泊として活用して、宿泊料を得られるようになるというのは一番大きなメリットです。
特定空き家」に指定されない
空き家を放置して安全等問題があると認識された場合、自治体から「特定空き家」として指定されます。
「特定空き家」に指定されると、住居がある土地「宅地」として固定資産税が安くなる特例が使えなくなります。
民泊としてきちんと管理がされている建物であれば、「特定空き家」として指定されることはまずないでしょう。
地域の活性化に貢献できる
空き家を民泊にして人が集う場所にできれば、地域の活性化に貢献できます。
管理人が地元の人しか知らない穴場を案内する企画は人気がありますし、地域の魅力を伝える絶好の機会になります。
お金を稼ぐだけでなく、社会貢献できているという実感は運営者にとって大きな喜びの一つとなります。
空き家で民泊を始めるデメリット
空き家を民泊にするデメリットは主に以下の3つです。
- 営業を始めるまでがとにかく大変
- 少なくない初期投資が必要
- お客さん同士のトラブルへの対応
順番に解説します。
営業を始めるまでがとにかく大変
「田舎の空き家を民泊にする方法」で解説したように、営業を始めるまでのステップがたくさんあります。
民泊に対する熱い思いがなければ途中で挫折する可能性が高いです。
空き家を活用してなるべく簡単に少しでも稼ぎたいという目的の方は、別の活用法を検討したほうがよいでしょう。
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少なくない初期投資が必要
民泊のコンセプトに合わせるためのリフォームや設備導入には、少なくない費用がかかります。
時には自己資金だけでなく銀行での借入といった資金調達が必要な場合があるでしょう。
空き家を活用してなるべく簡単に少しでも稼ぎたいという目的の方は、費用はなるべくかからないようにと考えていると思いますので、別の活用法を検討したほうがよいでしょう。
トラブルへの対応
民泊を運営をしていると、時にはお客さん同士のトラブルや、近隣とのトラブルが起きることもあるでしょう。
運営者となったからには、こうしたトラブルに責任を持って対応する必要があります。
トラブルには人が絡むので解決するのが困難である場合が多いです。
また、地域の人とトラブルを起こせばその地域にいづらく感じるようになるので、こうなっては民泊運営どころではなくなってしまうかもしれません。
空き家を活用してなるべく簡単に少しでも稼ぎたいという目的の方は、トラブル対応なんて面倒だと考えると思いますので、別の活用法を検討したほうがよいでしょう。
空き家を民泊にする以外の活用法
空き家を民泊にする以外の活用方法は以下の通りです。
- 賃貸
- 民泊
- カフェ・レストラン
- コワーキングスペース
- アートスペース
- コミュニティセンター
- リノベーション
- 教育施設
- 市場
- イベントスペース
- 太陽光発電
活用法については以下の記事にまとめていますので参考にしてください。
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まとめ:田舎の空き家を民泊にする方法
この記事の内容のまとめです。
- 都道府県知事等への届出
- 家主居住型の場合は、住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置(衛星確保措置、宿泊者に対する騒音防止のための説明、近隣からの苦情への対応、宿泊者名簿の作成・備付けなど)
- 家主不在型の場合は、上記措置(標識の掲示は除く)を住宅宿泊管理業者に委託すること
- 宿泊者の衛生の確保
- 宿泊者の安全の確保
- 外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保
- 宿泊者名簿の備付け等
- 周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明
- 苦情等への対応
- 都道府県知事等への定期報告
- 標識の掲示
- 事業計画
- 設備要件の確認
- 都道府県知事への届出
- 宣伝
- 開業
- 宿泊料を得ることができる
- 「特定空き家」に指定されない
- 地域の活性化に貢献できる
- 営業を始めるまでがとにかく大変
- 少なくない初期投資が必要
- お客さん同士のトラブルへの対応
- 賃貸
- 民泊
- カフェ・レストラン
- コワーキングスペース
- アートスペース
- コミュニティセンター
- リノベーション
- 教育施設
- 市場
- イベントスペース
- 太陽光発電
私は正直あまり手間をかけずに空き家を活用したいので、民泊は諦めました・・・。
一括査定を頼んで、売却してしまうのが一番楽かもしれませんね。
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